蒸発したブラックホール その10 最強の赤い盾

シャトー・ラフィット・ロートシルト

 防具屋で最強の赤い盾 300000ゴールド マスターカードで購入 プライスレス、いざダーマ神殿へ...www!
赤い盾とはロートシルトの意味で英語で読めばロスチャイルド 世界制覇を目論むユダヤ系シンジケートの名前ですねw!
 その権力の証として所有しているのがボルドー最高の畑...シャトー・ラフィット。そのワインは力強さの裏に華麗な香りを持つ最高、最上のクラレット。まさにワインの女王に相応しい素晴らしいワインで私の一番好きなボルドー赤ワインです。しかし、1985年を最後に買うのを止めてしまいました。ラフィットだけではなく、殆ど全てのボルドーワインを。理由は1990年以降、そのワインの作り方を根底から変えてしまったからに他なりません。1985年以前のワインは当たり年ならば10年くらいは全く美味しく飲めず、タンニンの苦みが強く30年くらい上手にカーヴで熟成させると、素晴らしブーケとアロマの最高のワインになりました。しかし、1980年代後半から世界的ワインブームで悠長に「この年のワインは当たり年ですから30年後までじっくり最高の環境で寝かせてから飲んでください。」などと言える時代でなくなり、早飲みする作りに変えてしまったのが、私が買わなくなった最大の理由です。
 それ以前は採算は度外視、貴族が地位と名誉のために、莫大なお金をかけてワイン畑を趣味のように持っていたから、じっくり熟成させるワインができたのです。
 ある有名なグランヴァンの作り手に以前聞いたことがありますが60年代は黒字の年が1年のみ、70年代は3年間のみで、80年代は以降は殆ど全ての年が黒字だったと...!
 早く飲み頃に達成させるために、醸造方法、セパージュ、ブドウの絞り方など全てが変わってしまいました。当然そのように作られたワインは30年は持たないのです。
 今年大阪で開けた1962年のシャトー・ラフィットはそれはそれは...信じられないような長期の熟成後でないと醸し出されない素晴らしい味と香りを持っていました。同席した友人たちには一生忘れないような感動を与えたと思います。また夏にバンコクのル・ノルマンディで持ち込み開けた1975年はシェフのガウンデシオを驚愕させた完璧な究極のラフィットでした。
 グランヴァンの変化は、時代といえば仕方ないですが、寂しい限りですね。