究極の交通渋滞の解消法に期待

タイ バンコクの交通渋滞は世界最悪レベルと言われています。これまでにもいろいろな方策が試されてきましたが、ほとんど役立たないものでした。
その考えを根底から覆す画期的な解消法が社会実験として動き始めました。
タイ国交通省とBMWバンコク ゴーホック工科大学が実証実験を始めたもので、従来の2Dだけの道路で多くの車を走らせるのではなく、道路の側面も使った3D道路活用渋滞解消法なのです。

実験用MINIの車体下部に取り付けられた「ニオブ・タングステン超伝導磁石」と壁に埋め込まれた「ニホウ化マグネシウム超伝導コイル」が発するマイスナージョセフソン効果により、車は壁から滑り落ちることなく、直角の壁を自由に走ることができる、画期的なシステムです。
実証実験でも垂直の壁に張り付いたまま自由自在に車が動く様は、まるで忍者かスパイダーマンのようだと報道関係者は一同に驚きを隠せないようすでした。

ただ自動車専用道路なら問題ないのですが、一般道に応用するとなると、水平から垂直に移行する間にある歩道や歩行者をどうするか、またバンコクに多い、三輪車のトゥクトゥクやバイクなどへの応用はドライバーが転落する恐れがあるので、考えておらず、交通弱者の切り捨てや格差の一層の拡大などの批判の声も多く聞かれ、乗り越える必要がある課題が多いことも事実です。
将来的には天井にも理論的に車を走らせることが可能で、自動車運転構造上の問題さえクリアできれば画期的な交通渋滞解消に繋がるものと大いに期待されています。