香港福臨門の謎 その3

辞めない従業員たち
                                
愛社精神のかけらも無い香港で、他の店とは違い、なぜか福臨門の従業員は、なかなか辞めない。なぜか?

その理由は大きく分けて2つあると考えられます。一つは福臨門の従業員であるという、プライドや誇りであると考えます。以前マカオ人の友人と一緒にマカオを代表する、某高級ホテルの中華の副料理長と一緒に食事をする機会があり、話したときのこと・・・彼いわく、「もし福臨門の厨房で働けるなら、給料は要らない。」とまで言っていました。このことからも、羅安総料理長の下で働けることが如何に凄いことなのか、香港人マカオ人にとっても福臨門は別格の店であることがよく判りました。
 もう一点は、まかないのメシが旨いことだと思います。日本から香港へ行く場合、午前便を利用しても、到着は午後2時ちかくになり、昼の飲茶には間に合いません。私はホテルにチェックイン後、そのまま店に行き、従業員の食事時間に乱入することが多くあります。www
何度もまなかいメシをご馳走になる機会がありましたが・・・これがビックリするほど美味しい。このことも従業員が長く勤める理由ではないかと思います。日本でもフランス料理店やイタリア料理店では、業者からお弁当のデリバリーを受けている店も多くなりましたが、ちゃんとまかないメシを作っている店のほうが、従業員の定着率が良いように思います。やっぱり日々の食事は重要ですからね。www

写真は仲良しの従業員の”A嬢”です。

1999年

2002年

2008年

長年にわたって、マネージャーも料理人も替わりません。これは客側から見ても安心でき、良いことだと思いますね。