ワイン世界遺産 その5

大地の香り、テロワール シャンベルタン 1966年

ルイ・ジャドーのシャンベルタン1966年です。エチケットはだいぶくたびれていますが、中身は良い熟成色をしています。ボルドーのセパージュによる、ワイン単体としての精緻なる完璧さとは違い、ブルゴーニュは単一葡萄のみから作られるため、どこかに危うさにも似た香りが常に漂います。しかし、その危うさは、美味しい料理と出会うことにより、素晴らしい相乗効果を生み、正にマリアージュが成就します。この年のシャンベルタンも料理と合わせる事により1+1=10の効果を発揮します。ただボルドーのグランヴァンと違い、登りつめてピークを超えてからの落ち方はボルドーより遥かに大きいのです。そのナローな期間を見極めベストの状態で開け、さらに美味しい料理が必須になります。それを過ぎると、やがて...またテロワール(土)に戻っていきます。ブルゴーニュワインは実に難しいですね!