超常連への道 その1「一人飯のススメ」

10万アクセを機に新しいシリーズです。

 友人らからよく、国内のみならず、海外の店とも、シェフや従業員と直ぐに仲良くなれ、美味しい料理が食べられて羨ましいと言われます。そこで優良な店と、どうしたら常連と認めてもらえるような良い関係が早く築けるのか、私なりの考え方を何回かに分けて書いてみることにしました。題して「超常連への道」です。w

第一回目は「一人飯のススメ」です。

 これはとても重要なポイントだと考えます。複数の人数で店に行くと、主人やシェフ、従業員は意外と話しかけにくいものです。ところが、店の味を気に入り一人で繰り返し訪れれば、店側もその客に自ずと関心を持ちますし、話しかけやすくなります。特に足繁く一人で通えば、気軽に声をかけてくれるようになり、そこでコミュニケーションが生まれ、客と店との素晴らしいキャッチボールが始まります。

 海外なら尚更、一人で繰り返し店に訪れる変な異邦人に興味津々になり従業員やシェフの関心度も高くなってきます。フランスのミシュランの星付きレストランでも、地元客を除き、一人で繰り返し訪れる客は少数派でメーテルやシェフから気軽に声をかけてもらえますし、そこでコミュニケーションが生まれ、なぜ足繁く通う理由も話して、店側からも一目置かれる存在になります。そうすれば、しめたもので、メニューに載っていないような、とっておきの料理や、季節のスペシャリティなどもどんどん積極的に進めてもらえます。まして、香港福臨門のように、初めて店に訪れた日本人客の多くは、上品で薄味の広東料理に馴染めない人が多いため、地元の客よりも、わざと少し濃いめの味付けを施して料理を供してしまうのです。また旅行ガイドブックなどで店の看板お薦めメニューと称して、値段の高いアワビやフカヒレ、ツバメの巣などを紹介しているために、これらの高額な料理を勧めてしまうのは仕方のないことだと思います。私のように香港滞在中の昼と夜は、よほどのことがない場合を除き、福臨門に行っているような日本人は数えるほどしか居ないため(私が勧めて中毒化した友人達がほとんどですが:爆)、ほとんどの料理はメニューに載っていないものばかりですし、値段もリーズナブルです。これは30年以上に渡り、店側と美味しい料理を通じた素晴らしいキャッチボールの結果そのものなのです。w

 ですから、家族を新しい店に連れて行くときも、一人で十分通って、店との良い関係が構築できた後に連れて行くようにしています。この結果、家族も納得して一人で店に行くことを認めてくれています。www

一人飯は超常連への第一歩だと考えます。