もはやビストロとは呼べない

ビストロ・ウフウフ　東京　二子玉川

木曜日恒例ビストロ・ウフウフの「おまかせ」メニューです。

■スープ（ヴィシソワーズ）


洗練度、味わい、余韻どれをとっても完成の領域です。夏スープ決定版ですが、安定した素晴らしい出来映えです。

■オードブル１（ソーモンの瞬間燻製）


これは素晴らしい新作です。脂ののったサーモンを軽く瞬間燻製するとこで、生サケの風味まで残しながらヒュメされた美味しさも味わえる逸品です。どこから見てもビストロ料理の範疇を超えていますし、その気合いの入り方が半端ではありませんでした。

■オードブル２（ブーダンノアール）


先週突如として登場した椎茸のブーダンノアールが進化しました。濃厚なブーダンの味わいと柔らかく調理された椎茸との組み合わせの妙・・・素晴らしいですが、先週のシンプルな組み合わせのほうが私は好みでした。更なる発展が大いに楽しみです。

■ヴィアンド（ラパンとプーラードのポアレオマール添え）


上品な味わいのプーラードとラパンをベーコンで巻き、絶妙にポアレして、ジュ・ド・オマールの旨みたっぷりのソースがそれを包み込む手の込んだ皿です。ちょっと盛りすぎのように思いました。それぞれが個性の強い旨みを主張し、一体感に欠けているように感じました。今後に期待ですねー(^^)/

■デセール１（プリン）

コースのエピローグを飾るに相応しい逸品。何個でも食べられるように思える、傑作デセールです。

■デセール２（ペーシュのコンポート）


素晴らしい「桃のコンポート」です。程よいリキュールの優しい香りと、ミントの清々しい香りのマリアージュ！！ 完璧で絶妙ななコンポート具合！！ 桃とハーブの官能的な余韻！！ ・・・味の組み立て方とセンスに脱帽です。

今回の料理全てがビストロ料理の範疇ではありませんでした。綿密に料理の構成を計算し、どれも高い完成度であり、まさにグランメゾンレベルでした。増山シェフが作り出す、料理の今後の進化が大いに楽しみです。