その溢れる才能は孤高にして最強

ル・ベルクレイ 東京 白金

私も精神的にだいぶ落ち着いてきました。すると食欲も少しずつ戻ってきました。
と言うわけで、今年初めての土曜日定例ベルクレイ詣でです。


ディジュネのメニューには数は多くはありませんが、彼の珠玉の料理が輝いています。


ほとんどの料理が毎日でも食べられる「け」の料理ですが、その洗練度は天下一品で、天才料理人の作り出す料理はどれも圧巻の美味しさです。




定番の「オニオングラタンスープ」は、クラシックなスタンダードメニューですが、彼の手に掛かるとあり得ないような美味しさに豹変します。そう、まるで香港福臨門のように・・・
タマネギの甘みを包み込む上品なスープの美味しさ、香ばしいパンとフロマージュの香りが脇を固める、最強の冬のスープです。


メインは「豚足のパイ包み」その際立つ香り、食感、味わいそして余韻の全てが五感を刺激する頂点のヴィアンドです。とくにそのテクスチャー感は香港福臨門に通じるカミソリの刃の上のようなクリティカル・ジャストポイントなのです。



本日のデセール「タルトタタン」は少し上品すぎて彼らしいパンチ力にはやや欠けていましたが、これも天才料理人たる渡邊シェフの愛嬌あるバラツキと考えれば、無問題〜無問題〜です。



やはりル・ベルクレイは私には都内最強のレストランであると考えます。

今年も彼の生み出す、どんな料理に出会えるか目が離せません。