今年のベスト5 フランス料理編

いよいよフランス料理のベスト5を発表します。

今年は、ル・ノルマディのカルロス・ガウンデシオやハムサの渡邊シェフら、新たなフランス料理出現の胎動を予感させるような若き次世代の料理人に出会えたことが最大の収穫だっと思います。来年が益々楽しみです。

第1位

フォアグラのテリーヌ  バンコク ル・ノルマンディ
シェフのカルロス・ガウンデシオが作る衝撃的なフォアグラのテリーヌです。フルーツの爽やかさとフォアグラ濃厚な旨みの融合に、更にヴィネグレットの酸味のマリアージュは今までに全く経験したことのない素晴らしい新世代のテリーヌでした。

第2位

アコウのポアレカレー風味  大阪 ラ・ベカス
カレーはあくまでも香りつけだけで、アコウの持ち味を100%引き出した味わいは素晴らしく、皮目の旨さもムール貝を使ったガルニチュールも完璧な一皿でした。やはり渋谷シェフの作るポアソンの料理は他を圧倒している旨さを持っていました。

第3位

鱸の赤ワインソース  バンコク ル・ノルマンディ
一見合いそうもないようなポアソンと赤ワインとを高い次元で完璧に融合させたこの料理も実に衝撃的なものでした。20数年ぶりに鱸と赤ワインのマリアージュに感激させてもらえた新世代のポアソン料理でした。

第4位

鹿のロースト ポワブラードソース マロン添え  平井 レストラン・コバヤシ
シブルイユとマロンの織りなす複雑で計算され尽くした味わいの組み立て方は、ジビエのコバヤシ面目躍如の素晴らしい料理で、鹿肉の新たな可能性を再認識させる完璧な料理でした。

第5位←(修正)

山鶉とトリュフのパイ包み  中目黒 ビストロ・ハムサ 
素晴らしい山鶉とトリュフのパイ包み焼きです。パイをナイフで切ると官能的なトリュフの香りが津波のように押し寄せます。絶頂期のアラン・シャペルの記憶が蘇りました。渡邊シェフの料理は日々進化するダイナミズムを持っていて、行くたびにワクワクさせる驚きを持っています。現在日本で最も明日が期待できるシェフの一人だと思います。