タイでは「マイペップ」は禁句
マイペップとは「辛くしないで!」のタイ語です。
今回、私と10回以上タイに来ている友人曰く「同じ店でも、今までで一番おいしい!」と言いました。
私は、その言葉を聞いて、しめしめと溜飲を下げました。
それには理由があります。どのレストランでも「マイペップ」を一度も使わなかったことに起因すると考えます。
タイの料理人は、辛さも含めて、自分が最も美味しいと思うレシピで調理します。そこで「マイペップ」と言われると、混乱して自分が思い描くレシピを捨て、辛みだけを抜くため、重要なバランス要素が失われています。
特にタイで多用する青唐辛子は辛みとともに鮮烈な香りも素晴らしいですから、それがなくなると、大事な味を構成する要素が失われてしまいます。
でも、そんなこと言って大丈夫?と思われる方も多いと考えますが、「バンコクやチェンマイでは大丈夫ですよ!」言いたいです。
近年、辛さの苦手なタイ人が急増中なのです。バンコクやチェンマイでは、海外からの欧米系ファストフードや、日系レストランやコンビニ系の食事には辛いものが少なく、その味わいに馴れたタイ人も辛い料理が苦手な人が増えています。だからバンコクやチェンマイでは、以前よりも辛さを控えた料理が多くなりました。
料理人も当然その辛さの、さじ加減で味を組み立てるため、「マイペップ」と言わなくても、日本人にも十分に食べられる辛さの料理が多くなりました。
もう訪タイ時には「マイペップ」は封印したほうが、より美味しいものが食べられるはずです。♪
ただし、イサーン地方「タイ東北部」へ行って、この言葉を使わないと、死ぬほど辛い料理が出てくるので、注意してください。(^^ゞ