ラ・ベカスの輝き
ラ・ベカス 大阪 淀屋橋
小春日和の大阪でフランセーズの最高峰の料理の数々を思う存分堪能してきました。祭日ということもあり、1席の空きもないほどのコンプレ状態でしたが、今日の料理も神業とも思えるほど素晴らしいキュイジーヌ・フランセーズでした。圧巻は鱸のポアレでした。渋谷シェフの作るポアソンの料理は、虚飾を廃し、その魚の持っている旨み全てを引き出した料理は力強く、香り豊かで、完璧なる完成度の皿でした。
紋甲烏賊のオードブル
アントレに相応しい、優しい味付けと、烏賊で挟んだシャンピニオンのピュレにはコリアンダー風味が施され、オリジナリティの高い一皿になっていました。見た目はキュイジーヌ・コンテンポラリーのように、ヴィジュアル的に烏賊の表面に墨と姫トマトで美しく飾られていますが、その味はクラシックそのもので、素晴らしいオードブルでした。
鱸のポアレ
これは凄い料理でした。表面は鯛の松かさ焼きのように、皮目の旨さを極限まで引き出し、イカ墨のソースに負けない、身の強い旨みとのバランスが素晴らしく、圧倒的な存在感のポアソンの一皿になっていました。やはり渋谷シェフのポアソン料理は世界最高だと思いました。
鴨のロースト
鴨の味付けは、時代に流されない、強烈な個性を持った濃厚で旨みと香り豊かな凄いトラディショナルなヴィアンドの皿になっていました。
マロンのスープ
こんな濃厚なマロンのデセールは初めてでした。その味を引き立てる、栗の持つ圧倒的な香りも素晴らしかったです。
ラ・ベカス (La Becasse)